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◇最初のお便り
能登和倉温泉加賀屋銀水閣 昭和天皇お手植え松
昭和22年、陛下が敗戦から立ち上がる国民を励ましたいと、名古屋から高山を経て和倉温泉への旅をなさいました。その折、赤松を植えられ、「永久に栄えよ」と祈られたそうです。その松が少し弱ってきたので、加賀屋の小田会長から「なんとしても元気にしてほしい」と依頼があり、2012年から加賀屋施設部の方と共に、樹勢回復に努めました。その甲斐あって、回復傾向が顕著な状態になっています。バイオビリオンを活用した根系育成が成功し、もう簡単には根を掘れないまでになりました。和倉温泉まで、是非お出かけください。
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◇2番目のお便り
大樋焼窯元邸の折り鶴松
大樋焼窯元のご当主長左エ門誌さんは、10代目の方です。昨年文化勲章を受章されました。その庭に堂々とそびえる赤松です。樹齢400年とも伝えられ、加賀藩御典医だった邸宅跡の歴史を継いでいます。2009年「もう枯れるのか」といわれた松を、5年かけて回復させました。人々は「奇跡」といっていますが、もちろんそうではありません。バイオビリオンをたくさん使って土壌中に浸透させる方法を、頻度高く実施した結果です。
美しい樹形から「折り鶴松」と呼ばれており、金沢市の指定保存樹です。邸宅は美術館にもなっています。金沢城の大手門からほど近い国道沿いにあります。隣は有名な料亭「金城楼」です。わかりやすい場所です。
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◇3番目のお便りは兼六園からです
兼六園中央部の名木群
毎年雪吊が全国放送される、霞が池ほとりの唐崎松ほかの名木群です。10年ほど前から持続的な手当を施し、黄色みがかっていた葉の色も緑に安定するようになりました。このほか、お花松、根上がり松をはじめ、たくさんの松の樹勢回復にバイオビリオンが活用されています。特別名勝の庭園ですから、どの樹木も大切ですが、やはりなんといっても「松の庭園」が特徴で、その育成が中心課題です。現在、ほぼ100%の樹勢維持成果をあげていますので、北陸新幹線開通という機会もありますので、是非おたずねください。
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元気な松と共に、今年も充実した一年を送りたいと思います。
林 進 |